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ホテルの皆さまとお別れをしたあと、Oさんが駅まで送って下さることになりました。鳥好きの可愛いお嬢さんSちゃんも一緒です。

富士吉田駅を少し過ぎたところで
「ここはいろいろと勉強になりますよ」
と教えていただいたので、御師宿坊「旧外川家住宅」のところでおろしていただきました。

富士山信仰を支えた宿坊が真っすぐ伸びた参道沿いに、昔はずらっと右も左も宿坊が並んでいたそうです。建物の間口はわずか4間ほど。京都の町屋のように奥に長い建物が緩やかな坂に並んでいるさまはさぞ壮観だったことでしょう。

以前、御岳山の宿坊でお話しを伺ったことがあるのですが、都に近いことで、とても訪れる方が多かったのだなぁという印象をもちました。
富士山の宿坊は、富士登山が出来る時期に限られるために、それ以外の時期は宿坊の主で神官の資格ももつ御師が、ゆかりの地にお札を持って、信仰を広める旅をされていたとか。かなり厳しい世界だったようです。

いまでこそ、お金さえあればどこでも行かれる時代になりましたが、徳川の長き時代には、それこそ伊勢講や富士講などで、よその場所を訪れることが一世一代の大旅行だったのでしょうから、宿坊の存在は不可欠だったのですね。

入館料100円でとても親切な説明をしていただき恐縮。
江戸時代と明治初期の貴重な建物が、破壊させずに、きちんと民俗資料館として残した富士吉田市の姿勢は素晴らしいと思いました。

参道にでるとちょうどバスが来たので、北口浅間神社にお参りに伺うことができました。