55e85938.jpg東京競馬場事務所から爆チャリだと5分、独身時代、住んでいたアパートの脇にあった神社は、アパートが建て替えられたいまもちゃんと残っていました。

禰宜村荘という名前のアパート。22歳から28歳まで、徒歩圏内には実家があるもののほぼ寄りつかず、一人暮らしが嬉しくて楽しい毎日でした。
大国魂神社の宮司さんが大家さんで、府中の駅前の不動産屋さんの入居時チェックがえらく厳しかったのを覚えています。

大国魂神社は府中の中心にある格式のある古い神社です。日本全国で魂神社と名がつくのは、大阪の生国魂神社と府中の大国魂神社だけと聞いたことがあります。
その昔、このあたりの国をおさめに赴任した役人がすべての神社を廻るのが大変ということで、近辺の有名な神社を分祀をして祀った魂神社を造り、ここで祈願することから仕事を始めたのだそうです。
どちらの神社も本殿だけでなく、境内に小さいけれど立派なお社が、今でもあります。

禰宜村野の禰宜というのは神職の位のひとつですね。ずいぶんとたいそうな名前のアパートに住んでいたものと思います。
この小さなお稲荷さんも大国魂神社でお世話をしていたのでしょうか。お隣にあっても、お参りすることもない失礼な店子でした。

だから息子が神職になって、神様にご奉仕をしているのかな。なんだか不思議なご縁を感じています。