20200815籾井商店
終戦記念日の今日は、姑キヨさんの祥月命日です。
戦争中、出征した舅シロウさんの代わりに、店を切り盛りし、家庭を守っていた姑は、敗戦の夏に、長男を亡くしています。

あまり多くを語らなかった姑。
兵舎でも、こっそりと洗面器でメダカを飼って気持ちのバランスを保っていた舅。
極寒のシベリア抑留生活を、ただ一回一度しか語らなかった父。
いろんな思いがいっぱいあったろうに、それぞれの心の中でケリをつけていた戦争への悲憤を、また蒸し返し掘り下げて聞くことは、私には、憚れました。
もちろん私の周りで唯一の戦争体験者の母に対してもそうです。
母も、あなたが知らなくていいことを話す気はしないといいます。

戦争の中を何とか生きて、戦後を過ごし、日々を重ねてこられたことの方が、とても大事とも思います。

でも、75年前にこの国で戦争があったこと、忘れてはならない。

あの時代と、コロナのこの時代と、不自由さの根本が違います。
だからこそ、与えられた自由のを謳歌するだけでなく、規律やルールを守っていくことは大切なのではと思います。

姑の好きだったお店の、煮豆と、ほうじ茶をお供えして、一日、静かに過ごします。